1 資料的価値、事業の背景

シャウプコレクションに所蔵される蔵書と一次資料の特性

(1)日本の戦後税制を方向付けたシャウプ税制勧告の成立と展開を探るための貴重資料
(2)20世紀のアメリカ財政学を主導したコロンビア大学の系譜と国際的な税制調査についての貴重資料
  • ◎資料の保存とデータベース化と合わせた国際的共同研究を推進し、現代的な国際的、国内的な財政問題に対する示唆を導く。
  • ◎蔵書の配架、一次資料の分類整理をほぼ完了。原資料は酸性紙による劣化が著しいため、「税制勧告」関連資料、戦時期アメリカ財政関連資料および往復書簡など貴重資料について優先的にマイクロフィルム化済み。データベース作成 (進行中) と並んで、今後、デジタル化による保存をも展望している。

PageTop

2 事業の目的・ねらい

税と財政に関する国際的共同研究

資料の特性と今日的な課題を結びつけた下記2テーマを軸として展開。交流実績のある欧米の大学の研究者の協力のもとに、国際的共同研究を実施。

(1)シャウプ政策構想の形成・展開と今日的税財政改革
■キーワード:安定税収と公平性/財政再建/社会保障改革/地方分権 etc.
(2)アメリカ財政学の国際的展開と現代的示唆
■キーワード:現代的税制の構築/途上国財政/政策伝播 etc.

PageTop

3 現在までの事業展開の進捗

2009年
シャウプ勧告60周年記念 国際シンポジウム開催
Part I : コロンビア大学財政学の系譜とその欧州・南米の調査
Part II: シャウプ勧告と戦後日本の租税制度の展開
2011年
米国より客員教授として研究者招聘
概要:資料整理の進展、現代日本税制への示唆
留学生院生(英語プログラム)に対する特別講義の開催
2012年
学内制度「YNU研究拠点」の設立
2013年
英文論文集 (ケンブリッジ大学出版局より 2013年刊行)
The Political Economy of Transnational Tax Reform:
The Shoup Mission to Japan
概要:上記シンポジウムから発展させた研究成果
2013年
シャウプ・コレクションに関する講義、見学会の実施(3月)
概要:国税庁実務研修生に対するシャウプ・コレクションに関する講義、見学会を実施
2014年
本研究拠点webサイトの作成
概要:「シャウプ・コレクション」の整理・分類の成果を公表するプラットフォームの整備

PageTop

4 期待される効果

現代の税財政問題への示唆

(1)シャウプの政策構想と今日的税財政問題
日本におけるシャウプ税制の成立・展開についての分析を通じて、現代的な日本の税財政問題の特質の解明。
(2)税財政問題の国際的な課題への示唆
シャウプの政策構想や国際的な税制調査の展開についての分析を通じて、途上国等における現代的税財政制度の構築に対する示唆。

税のエキスパート養成教育への還元

本学で1996年より実施しているアジア、アフリカなどからの留学生向け修士課程プログラム「公共政策・租税コース」での教育への還元。戦後の高度成長を実現した日本の政策・制度設計に高い関心を持つ学生に対して行うシャウプの政策構想についての特別講義は、各人が自国の租税制度の運営・設計に関わっていくうえでも格好の検討材料になる。

PageTop